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楽観性を身に着けさせよう!2 EQ開発講座

2014.7.11

前回に続き、楽観性の身に着け方についてお話します。

言葉がいかに大事か、その扱い方一つで楽観・悲観の習慣を呼び込んでしまいます。

同時に暗示の力とその活用についてもお教えします。

 

前回日記の効用についてお話しましたが、ここで、書くということ自体の重要性について

も触れておきたいと思います

つぶやきの入れ替えのための日記でもそれが言えるのですが

総じて、EQ向上のためには、自分自身の心に関して、自ら文字にすることが

とても有益だと多くの専門家が、データを添えて報告していることを紹介しておきたいと思います。

9.11の後、多くの人に対して心のケアーが必要になりました。

その時注目されたのが、リザリエンス(resilience)です。

復元力などと訳されていますが、心が前向きで積極的な強さを取り戻す力のことです。

当時、多くの人々が心に深い傷を負い、日常生活にも支障を

きたす苦しみを味わっていたわけですが、その方々を救うのに

一定の成功を収めたのが、バーバラ・フレドリクソン

(BARBARA L. FLEDRICKSON)博士だと言われています。

方法は、正に、日記を使って楽観性を高めていくものでした。

心を文字にするということは、私自身の経験からも、また、私

が実際に指導した子供たちの例からも、何らかの成果は必ず

得られると言えますので、是非試していただきたいと思います。

どうしても抵抗がある時は、本当に書くそばから破いて捨てていっても

いいのです。

さて、ここで、言葉一つ一つのもつ力についてもお話ししたいと思います。

まず実験してみましょう。

次の言葉を声に出して読んでみて下さい。

もうダメだ。

いやだ。

情けない。

悲しい。

腹が立つ。

辛い。

面倒くさい。

まいった。

こまった。

弱った。

どうしようもない。

助けてくれ。

どうですか?

消極的・否定的・悲観的な気持ちになりませんか。

では次はどうでしょう。

大丈夫。

なんとかなる。

できる。

やれる。

楽しみだ。

成功する。

どんどんうまくゆく。

楽しい。

嬉しい。

ありがたい。

自分には使命がある。

自分は特別だ。

自分はどんどん強くなる。

どうですか?

何か鼓舞され、明るくなりませんか。

肯定的・楽観的・積極的な気持ちになりませんか。

短時間の試みでこうです。

実は一日中自分で自分につぶやいているのです。

楽観性を身に付けるにはどうしたらよいか、申し上げるまでも

無いと思います。

こうした言葉が、潜在意識の中に蓄積されていくというのです。

しかもその記録される言葉の真偽は関係がなさそうなのです。

客観的には多少不安が残る案件でも、絶対うまくいくと断言すると

その断言が意識下に入っていくようなのです。

ですから昔から暗示の力が語り継がれてきたのだと思われます。

ものは試し。

初めての人も、そんなこと知ってるよと言う人も、だまされたと思って試してみてください。

朝から晩まで、気が付いたら、心の中で唱え続けてみて下さい。

何でもいいんです。

ご自分が鼓舞されると感じる言葉。

勇気が出てくる言葉。

例えば「俺はどんどん強くなる」とか「俺は特別、俺は特別。」

とか「成績がどんどんよくなる」とか「仕事がどんどんうまくいく」

とか。

蛇足かもしれませんが、唱える言葉は、断定調です。

しかも、毎日、一日中、できるだけ回数多く試してみて下さい。

何らかの手応えを感じた方は、そのまま継続して、楽観性の定着を

目指しましょう。

コツは、常につぶやきに目を光らせ、徹底的に消極的・悲観的な言葉を

排除し続ける事です。

そして、自分が最も鼓舞される言葉をつぶやき続けて下さい。

楽観性が定着し、いつもごく自然に、積極的な見方・考え方・感じ方が

でき、以前とは違う、様々な成果が身の回りに起きてくることに、しっかり

気付いて下さい。

合わせて、子供たちにも、ご自分が獲得した方法を試させてみましょう。

参考までに、私が試して過去効果があった言葉を挙げておきましょう。

国語が苦手で大嫌いと言う子に、

「国語が大好き。国語は得意。」

算数がダメと言う子に、同様に、

「算数が大好き。算数は得意。」

これは、寝る直前に鏡に向かって、つまり、鏡の中の自分へ

呼びかけると、尚一層、効果が表れるようです。

もちろん、ほとんど何も変わらなかったという場合もありますが、

本人曰く、気が付くと苦手の国語の宿題から手を付けていたとか、

いつもすぐ投げ出していた算数の問題が、なんとなく解ける気がして

良く考えているうちに、本当におもしろくなって、解けてしまった等、

嘘のような本当の話が度々あったのも事実です。

健康に関しても、明らかに効果が認められたことがあります。

例えば「大丈夫。ゼンソクは消えた。」とか

「体がどんどん強くなる」とか。

ダメで元々です。

心当たりのある方は、何をおいても、まず試してみていただきたいと思います。

テストが近づくと、元気がなくなり、ふさぎ込んでしまったり、

テストになると、普段の力が発揮できないという子には

「テストは楽しい。大好きだ。」

なんていうのが効果がありました。

期間については千差万別ですが、数週間強制すれば、まず

何らかの変化が認めらるはずです。

さらに、この暗示の効果を高める工夫をご紹介しましょう。

それは、暗示に動作を加えるという事です。

周囲の状況が許せば、「大丈夫、大丈夫、僕にはできる。」と

つぶやきながら、右手の握り拳を上下に振るとか、胸を軽く叩くとか

「俺は強くなる、強くなる。」とつぶやきながら両手で拳を作るとか。

こうした動作を習慣付けてゆくと、悲観的になりかけた時など、

その動作を行うだけで、それをくい止めたりできるようになります。

これに関連して、いわゆる癖にも注意しましょう。

親しい人に、何か口癖がないかどうか聞いてみましょう。

自分でもまったく気づいていない口癖があるものです。

例えば「まいった、まいった。」とか「やってらんないよ」とか

「馬鹿ばっかりだよ」とか、よく言ってるよなんて言われるかも

しれません。

ほとんどが否定的・消極的・悲観的なはずです。

それを止めなければなりません。

悲観的消極的なものを徹底的に排除するのですから。

同時に、動作の癖も探してみましょう。

すぐ額に手を当てるよ、とか頭の後ろの毛をつかむよ、とか

言われるかもしれません。

ご自分でも点検してみましょう。

手や指に変なたこができていないかどうか。

指の爪に噛み痕がないかどうか。

もし何か異常なものに気づいたら、その行為が悲観的・消極的・

否定的なつぶやきを伴っていないか思い出してみましょう。

もし伴っているのであれば、即刻その癖を止めましょう。

日記を書き始めたり、自己暗示を実行したりして楽観性を高め

一人でも多くの人が積極志向を身に付け、子供たちにも波及してゆくことを

願っています。