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2012.4.9
数々の生物の脳の中で、完成するまで最も長い時間がかかるのが、人間の脳だと言われています。
同時に、脳の各機能ごとに異なる速さで発達することも確かめられているようです。
そこに臨界期が現れる訳です。
一方で、人間の脳が持つ可塑性の大きさも広く認められているようです。
人間の脳は、基本的に死ぬまで可塑性を保つと考えてよいようです。
ですから、担う機能の違いによって、臨界期の重みも変わってくると捉えるのが自然だと思われます。
では、今考えている、情動に関する臨界期はどうなのでしょうか。
情動に関係する脳の部位は、前頭前野といわれ、脳の中でも、最も成熟に時間がかかるところだとされています。
具体的には、その成熟期は十八歳前後と考えられているようです。
そういえば、これまで自分の周囲だけですが、多くの人に、同じ質問を投げかけてきたのですが、その結果とも合致しています。
どんな質問かといいますと、自分の感情面の成長はいつごろ止まったと思いますか?というものです。
答えは全く例外なく、高校生くらいかな、というものでした。
何故そんな質問をしてきたかといいますと、私自身、感情面での能力が一人前の社会人になっても、
中高生時代とたいして変わっていないという実感があり、それがある種の不安を呼び起こしていたからです。
ですから、先のような答えを聞くたびに、俺だけじゃないんだ、と安堵していたわけです。
みなさんはいかがでしょうか?
ただここで、情動を担う脳の臨界期が十八歳頃だから、それまでであればどうとでもなると考えてはいけないようです。
いろいろ読み漁ってみると、一方で、みつごの魂百まで、というのは肯定されているようなのです。
要するに、衝動を制御したり、共感したりという、情動に関する基本的な能力は幼児期のかなり早い段階である程度完成してしまうようなのです。