中学受験・高校受験・大学受験・帰国子女を含む英語教育全般および
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2012.6.9
情動の発生は自動的ではなく、その前に何らかの考えがある。
ということを教えた後、子供たちには、自分が体験したパニックを再現してもらいます。
解けそうもない問題を見た瞬間、一体なにを考えたのか、なにを思い浮かべたのか。
質問をある程度繰り返してあげると、様々な答えが出てきます。
なかなか言葉にできない場合も、もちろん多いです。
何れにせよ、「あーもうだめだ。おしまいだ。」と絶望していることに気付いてもらいます。
本当に「もうだめかどうか」とは別に、勝手に自分の方から「もうだめだ」「すべておしまいだ」と評価している事に気づいてもらいます。
その結果どんな情動・感情・心の変化があったのか、いっしょに探って行きます。
驚き・不安・恐怖・いらだち・悔しさ・怒り・悲しみ・悲嘆などがでてきます。
子供たちにとっては、まだ、こうした情動を表す語彙は、極端に不足しているのが普通ですから、
例を挙げながら一つ一つ解説し誘導してあげなければなりません。
その上で、こうした情動の嵐から解放されるために、先の、絶望という勝手な判断にメスを入れていく訳です。
仮に一問落としても、それは部分でしかない。
それに、君が全然手が付けられない問題は、他の子供たちにとっても難しいはずで、みんなが出来ない問題はないに等しい。
残り時間が少ない、時間が足りない、と思い絶望してしまった場合も同様で、絶望しなければならない理由など何もない。
仮に全部に手が回らなかったとしても、他の子も同じかもしれないし、大体、ふだん君が問題を解くスピードは自分が悲観するほど遅くはない。
実際に計測してみればよく判る。
最大の誤りは、試験結果が良かったか悪かったかは、試験が終了してから判明することで、
終わってもいない試験について、自分の方から勝手に絶望してしまうなんて、なんて馬鹿げたことか判るだろう?
そこでパニックの状態についての学問的な知識を与え、最後に具体的な対策をいっしょに考えていくのです。
パニックの解説から次回とします。