中学受験・高校受験・大学受験・帰国子女を含む英語教育全般および
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2012.12.9
楽観性について、一点補充しておきたいと思います。
EQと呼ばれるものは、繰り返しになりますが、情動と一体化した思考です。
自分自身やコミュニケーションの相手の情動について、その内容(どんな強さのどんな情動か)を正確につかみ、
そこから得られる情報を活用し、思考を深めたり、コミュニケーションの質を高めたり、情動の動きを予測したり、一定の方向に誘導したり、
情動を調整管理する能力を言います。
このEQを高めることにより、思考力・洞察力・創造力の働きがより良くなるとともに、人間関係など様々な社会的活動がよりスムーズになり、
自分の望む生活実態が得られると言われています。
そして、EQを高めるための原動力の一つが、一定レベルの楽観性の確保にあるとも言われています。
楽観性の確保については、バーバラ・フレドリクセン博士の提唱される黄金律、3:1(ポジティビティとネガティビティ)など詳細にご紹介しましたが、
そこであまり触れられ無かったことが、実はまだあるのです。
これは、私自身も、何度もはまってしまった罠のようなものです。
楽観性の確保の仕方については、ダイアリーメソッドをはじめ色々な方法を紹介しました。
常日頃の物の見方考え方が、実は非常に大切だということも紹介しました。
そこでなんですが、ネガティブな情動の扱い方なんです。
不安や怖れや怒りのような情動の扱い方です。
こうした情動は悉く、はねつける、拒否する、無視する、というのは、実は楽観性を確保する事にはならないのです。
楽観的である事と、否定的な情動に対して否定的であることとは別物だと研究者は注意を喚起しています。
ではどうするのか。
色々な方法の中から、自分にあった方法を選び、楽観的な下地をある程度キープできるようになることが先決ですが、
その後は、否定的な情動はそれなりにしっかり受け止めなければならないと言うのです。
すなわち、楽観的な見方の基礎の上で、真正面から否定的な情動を受け止め、慎重にその内容を吟味するようにというのです。
最初から捨てたり無視したりするのは、重要な情報を捨てる事になるというのです。
では具体的にどうするのか。
次回紹介していきます。