中学受験・高校受験・大学受験・帰国子女を含む英語教育全般および
教材の出版とテスト会の運営、EQ育成などトータルサポートする田島教育グループ
2013.12.10
今回で、この価値観・思想の強化についてのお話しは終了しようと思います。
繰り返しになりますが、価値観や思想面での成長は、EQ開発の原動力になり得るもので、しかも最も確かで強力なものと言えるでしょう。
EQは情動に関わる知能と言われていますが、思想や価値観が情動と完全に分離した知能と言えるわけではありません。
情動知能とそれ以外の知能とは、常に影響しあい、絡み合い、補い合ってより良い判断や行動を実現しようとするわけです。
十歳前後までは、情動知能に直接働きかけることで、EQの発達を促すしかないのですが、
その時に役に立つのが、以前一年以上かけて紹介した、心理学や脳科学の基礎知識です。
そして後期自我が確立した後は、急激に価値観や思想面のバックアップを受けて、EQが新たな成長を遂げるチャンスが訪れるのです。
EQは十歳頃までにほぼ決定されてしまう、特に原型は三才頃までに臨界期を迎えてしまうという専門家もいます。
しかし、脳科学者のいう、脳の可塑性を持ち出すまでもなく、EQは生きている間いつでも、変化し向上する可能性はあると言えます。
EQ研究者の中には、EQの特性により、その発達の時期が異なり、
高度なコミュニケーションに必要なEQは十八歳頃にならないと基本形自体が完成しないと主張する人もいるようです。
私の拙い経験からも言えることは、まだ子供といえる時期の方がEQ開発の手応えは目に見えるようなところがありますが、
青年期以降は、見えにくくなること自体がEQ向上の証ともいえるのでしょうが、なかなか手応えらしきものを与えてくれなくなるのも事実です。
一方で、青年期以降であっても、EQが明らかに向上したと実感できたケースも決して少なくはありません。
大切な事は結局、積極的に肯定して、人生は二度ないのですから、いつでもどんな状況でも、自己開拓、EQ開発を実践することではないかと思います。
次回からは、EQ開発の三大要素と私が名づけた内の最後の要素、「体験」に入ってい行きます。